ドメインをレジストリに直接アクセスしてドメイン名登録サービスを提供するレジストラ(Registrars)の中でも、日本国内でICANN(The Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)から認定されているレジストラは現在19社(※)あります。
みなさんがよく知っているところから、あまり知られていないところもありますが、こちらのページではそれらを一覧にしました。
これら以外でもドメインを提供している会社もありますが、リセラーと呼ばれるこれらのレジストラの代理店のようなカタチで存在しているところが多く、基本的には認定レジストラの方が安くドメインが提供されたり、それ以外にもレジストラとして安定しているというメリットなどがあります。
※2021.01.28現在
日本国内ICANN認定レジストラ
以下、掲載は順不同です。
GMO Internet, Inc.
日本最大手のレジストラで『お名前.com』で知られるGMOです。
ムームードメインなどもこちらのレジストラ経由でドメインサービスを提供していますね。
値段は国内でも最安値に近いものが多く、新しいgTLDなどが提供された際も割りと早く対応しているので、とりあえずここを使っていて問題はないかなという感じです。
支払いはカードでの決済で、空きドメインなどの申請は、申請から実際に使えるようになるまでスムーズに行えます。
筆者も大半のドメインがこちらで取得しています。
GMO Brights Consulting Inc.
旧株式会社ブライツコンサルティング、現在はGMO傘下となりました。以前はゴンベエドメインと並んでマニアックなドメインを取り扱っていることでドメインマニアの間では馴染みが深いレジストラでした。
元々海外商標などのコンサル業務など、企業向けにドメインサービスを展開しているレジストラなので、個人ユーザにはあまり関わりがない感じではあります。
GMO-Z.com Pte. Ltd.
GMOインターネットグループの海外戦略統一ブランド のZ.comです。世界で6個しか存在しない英文字1文字ドメインを持っていることでも知られています。GMOとしてはお名前.comがあるため、日本ではレジストラのサービスを積極的に展開していないのか、ICANNにはシンガポールのURLが掲載されています。
ちなみに日本ではホスティングサービスの中のひとつとしてドメインサービスを展開しているようです。
Interlink Co., Ltd.
プロバイダ事業としても老舗の株式会社インターリンクです。レジストラとしては『ゴンベエドメイン』の名前で展開しています。
取り扱っているドメインの種類も多く、マニアックなものはひとまずこちらで探すのがいいでしょう。GMOよりも早く取り扱いすることも多く、新gTLDも国内で取り扱っているもはほぼここで取り扱っていると思われます。
ただし、値段がGMOと比べると高いのがネックです。GMOで取り扱いがないもや、取り扱いが早いのでとりあえずここで取得して、その後移管するなどの利用に限定しするのが費用的にはお得です。
Netowl, Inc.
スタードメインを展開する株式会社ネットオウルです。以外に知られていませんが、ドメイン取得費用としては国内最安値のものもあり、取り扱いドメインも以外に多いです。費用面で考えると悪くないです。
また10GBまでの無料サーバー機能も提供しているので、とりあえずで取得してドメインを育てるにはよいです。色々コストパフォーマンスの面で頑張っているレジストラです。
BR domain Inc. dba namegear.co
京都にあるBRドメイン株式会社(http://www.brdomain.jp)です。namegearという名前で一般向けのレジストラサービスを展開しています。会社設立も2013年と若い会社ですが、登録費用も割と低価格で頑張っています。
IDC Frontier Inc.
ソフトバンクグループのITインフラ企業である株式会社IDCフロンティア(https://www.idcf.jp/)です。ドメインレジストラとしては、Doレジの名前で一般向けにサービス展開しています。
Mfro Inc.
メディア事業やマーケティング・コンサルティングを行っている株式会社エムフロ(http://www.mfro.net)です。「Qドメイン」の名前でサービス展開しています。価格は標準的な金額です。
Kagoya Japan Inc.
レンタルサーバーの老舗としても知られるカゴヤ・ジャパン株式会社です。
レジストラとしては、単体でドメインの取り扱いはしておらず、あくまでもレンタルサーバー業務の一環として取り扱っているようですね。
Japan Registry Services Co., Ltd.
JPドメインの運用をする株式会社日本レジストリサービスです。JPRSの名前でも、ドメイン好きにはよく知られている団体です。jpドメインを預けるなら信頼感はありますが、本体なのに費用が高いのがネックです。
JPRS Registrar Co., Ltd.
JPドメインを運用する株式会社日本レジストリサービスが「.jprs」ドメインを運用するためにつくった子会社の株式会社JPRSレジストラです。設立は2013年です。
ICANNが定めているルールでは、「.jprs」の運用のためにJPRS以外のICANN認定レジストラ資格を持つ法人が必要となるため設立したとのこと。
ちなみに「.jprs」はインターネットに関する研究や開発を主目的にしたTLDで、一般から登録を受け付けていません。
PSI-Japan, Inc.
19999年にICANN認定となり、日本で一番最初に商用gTLDの「.com」「.net」「.org」の登録業務を行ったレジストラです。
通常のドメインは費用としては割高ですが、取り扱いドメインがかなり豊富です。最近は初回登録費用が安いドメインもあったりと、結構がんばってます。
Taka Enterprise Ltd
有限会社Takaエンタプライズは、ICANN認定を受けてからはかなり長いレジストラで、サービス展開としてはJP-Domains.comの名前でサービス展開しているようです。ICANNに掲載されているリンクを見る限り、積極的にサービス展開しているのかは疑問です。
https://www.takaenterprise.co.jp/
WIXI Incorporated
主に中古ドメインの取り扱いなどを行うWIXIです。バックオーダー(期限切れを迎えたドメインの再取得)やドメインオークションを展開しています。ドメインオークションに関しては以前は盛んでしたが、最近は出品もなくあまり積極的に展開してないようです。
またICANN認定のコンサルティングも行っています。
Access Japan Co., Ltd.
REGne(リグーネ)という名前でレジストラサービスを展開しています。主に法人向けのようです。
Nakazawa Trading Co., Ltd.
ITコンサルティングをおこなう中沢商事株式会社です。一般の登録を受けていないようで、おそらくは法人向けのサービスを展開しているのではないかと思います。
https://www.nakazawa-trading.co.jp/
中沢商事は本体以外にも関連子会社として、以下3つのレジストラがICANN認定を受けています。
Dai Nippon Joho System(大日本情報システム株式会社)
http://www.dainippon.co.jp
WingNames Co., Ltd.(ウイングネームズ株式会社)
http://www.wingnames.co.jp
Sky Clear Co., Ltd.(スカイクリア株式会社)
http://www.skyclear.co.jp
しかし、これらも一般からの登録を受け付けているわけでもなく、ウェブサイトにも詳細がないため、実態はよくわかりません。中沢商事は渋谷の会社ですが、子会社である3社は横浜にありすべて同じ住所です。一般にはあまり関係がなさそうです。
使用用途に合わせて選びましょう
以上、国内のICANN認定レジストラをご紹介しました。ICANN認定でなくても、ムームードメインのようにリセラとしても値段がやすかったり使いやすかったりするレジストラはいくつもありますので、そのへんは使用用途に合わせて選択いたしましょう。
認定レジストラだと『お名前.com』『ゴンベエドメイン』『スタードメイン』あたりが個人利用ではちょうどよいかなとは思います。あとは後発ですが、BRドメインも気になる存在です。