新しい日本の地域ドメイン「.kyoto」が、ゴンベイドメインで一般登録開始となった。gTLDの中でもsTLDに分類されるべき特定の登録要件を持った人および団体のみが使えるタイプのドメインとなっている。
敷居が高い京都のドメイン「.kyoto」
このたびゴンベイドメインで一般登録が開始となったのは、新しい日本の地域ドメイン「.kyoto」だ。取得に関しては一般登録開始になったが、一定のルールがある。登録要件は以下の4つ。
・京都の地方公共団体および地方自治体
・京都に有効で実質的な住所をもつ公的または私的な機関
・京都に有効で実質的な住所をもつ組織、企業、または他の事業体
・京都に有効で実質的な住所をもつ個人
登録申請後に住所の確認などで、免許証、謄本等、その住所の正当性を証明する書類を提出を求められる可能性もある。
登録要件だけでも敷居が高いのだが、登録料金も1年間で7900円+消費税となっているため、取得の敷居は非常に高い。同じゴンベイドメインの「.osaka」とくらべても約2倍の値段であるため、京都ブランドの敷居の高さを改めて感じさせるものといえる。
お名前.comとゴンベイドメインの地域ドメインに関する考え方の違い
新gTLDの自由化以降、日本の地域ドメインもかなり増えてきたが「.tokyo」「.nagoya」「.yokohama」「.okinawa」「.ryukyu」などはお名前.comが、「.osaka」「.kyoto」はゴンベイドメインが管理している。
お名前.comの提供する都市型ドメインは、基本的に居住地などは問わないgTLDなのだが、ゴンベイドメインの提供する都市型ドメインの2つは、地域の活性化を狙い、地域の住民や企業に特化している点が異なる。
この2つの違いに関しては、お名前.comの方式はドメインを広く普及させることで地域を盛り上げる考え、ゴンベイドメインの方式は地域の人間に優先的に欲しいと思えるプレミアムなドメインが取得できるという点で地域を盛り上げる考えの2つの考え方の違いから起きていると思われ、両者とも良し悪しがある。
今回の「.kyoto」は、国内のみならず世界的にも興味関心が高いドメインにであることも敷居の高さを生んでいるのではないだろうか。2020年の東京オリンピック開催に向けて、日本国内の都市型ドメインの需要はよりいっそう高まりそうだ。